相続争いを泥沼にしないためには? 父の失敗例から見るコツを紹介
相続争い、してますか?
漫画やドラマの世界だと思っている方も多いかと思いますが、割と身近で起こりうる出来事、「相続争い」
これからの方も真っ最中の方も予定がない方も、「相続争いに失敗しないコツ」は誰もが気になりますよね?
我が家は父の代で失敗しており、その失敗例を参考にすることで私の代では粛々と準備を進めることができています
今回は我が家の失敗例をもとに、どうすれば相続をスムーズに進めることができるかを考察したいと思います
身近な失敗例から見る相続のポイント
我が家の事例に加え世の中の失敗例から学ぶ相続のポイントは関係者間の「感情のコントロール」と「合意」、です
感情の整理
相続する側(親など、被相続者と呼ぶ)も相続を受ける側(子など、相続人と呼ぶ)も人なので感情があります。そして相続の現場では感情がとても影響力を持ちます
親子や家族も人なので、少なからず好き嫌いの感情があります
この感情をうまくコントロールできないと、親や相続人との間でコミュニケーションが取れず相続において不利な状況となってしまいます
知らないうちに遺書が書かれていたり、その内容が著しく不利な内容になっていたり
何もせずとも家族間で良好なコミュニケーションを取れることがベストですが、難しい場合でも感情はコントロールしいざという時にコミュニケーションが取れる状況を作っておくことが望ましいでしょう
詳細は後述しますが、父は感情を抑えることができず家族間でのコミュニケーションをほぼ放棄した結果、相続を失敗しています。所謂、相続争いに破れた、というパターンですね
合意
被相続者が存命のうちに関係者間で事前合意しておくことがとても重要です。あわせて「遺書」という明確な証左も残すと良いでしょう
※遺書が有っても無くても揉めた場合、最後は調定・裁判になってしまうこともあるので、遺書があるから全てがうまくいくということでも無いですが・・・
事前の合意無く被相続者が亡くなると、相続人がそれぞれの希望(野望)を主張しはじめ揉めることになります。ドラマによくある「親族間での泥沼の戦い」ってやつですね
相続に関しては相続人だけでなくその家族も口を出して来ます
被相続者が存命であれば、そういった口出しも控えめですが亡くなった途端に遠慮がなくなります。結果、被相続者没後の合意形成は非常に困難になります
信じ難いですが、「数十万円でも貰えるものは貰っておけ」と”遠い親戚”が急に口を出してくるのです
父親の失敗事例
事例の前に、争いの舞台となった父親の家族関係を整理しておきましょう
父親は長男で、2人の姉妹がいます。父親の父(祖父)は早期になくなっており、父親の母(祖母)が亡くなった際に争いが起きました
結果としては、自宅のあった土地と家は守れたもののその他は全て父親以外に相続されています。ついでに、その争いで家族間の不仲が極限に到り、父親は代々続く墓も失うことになります
父親は、自分の母(祖母)とその娘たち(姉妹)とは不仲でした
あまり語りたくないようで、何があったかは不明ですが、それは息子の私から見てもよくわかる不仲さでした
祖母は私たちの家の裏に住んでいましたが、日々の会話など殆ど無し。姉妹たち及びその家族とは、20年以上交流が無かったと思います。祖母の葬式でも姉妹たちとは全く会話がありませんでした
加えて私の母、つまり父の妻も祖母とは険悪でした。わかりやすい嫁・姑問題を抱えていたと言えるでしょう
家族間でのコミュニケーションを全く取らなかった結果として、家族間での事前合意など全く無く、遺書は父の姉妹に有利な内容で作成され祖母の逝去を迎えます
最後は、揉め事を避けた(正確には、顔も合わせたくない)父親が異議を申し立てることなく相続は終了します
私も母親とはそこまで仲が良くない(※)ので、父親の気持ちがわからなくもないですが、やはり好き嫌いがあるにせよある程度感情をコントロールして家族間でのコミュニケーションが取れる状況を作っておくのは大事だと思いました
※我が家は、母と不仲になる家系なんでしょうか・・・(笑
なお、異議を申し立てない父親の行動は潔いようにも見えますが、妻(母)からは不平不満だらけだったようです。数十年間、好きでもない姑(祖母)の面倒を肉体的にも金銭的にもみて、報いが何もないと感じたんでしょうね・・・
最近話題の「老後資金2,000万円問題」ではないですが、父と母が捻出した祖母の生活費は確かにそのレベルの規模でした
過ちを繰り返さないために
相続は自分だけでなく、家族にも影響があります。自分だけではなく、場合によっては家族まで嫌な思いをする可能性もあります
父の話が、非常に身近かつわかりやすい事例でしたので、その失敗を踏まえ私の代ではスムーズに事が進むように準備していきたいと思っています
機会があれば、私が相続に向けて準備していることや相続に関する簡単な法律の知識などもまとめていきたいと思っています
(参考図書)
実際の相続となるとその道のプロ、税理士や弁護士の方にお願いすることになるかと覆いますが、ある程度自分でも知識は持っておきたいですよね
私が勉強中の本です
相続に疲れた時は、相続をテーマにした作品を観て、読んでさらに泥沼にハマりましょう(笑